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マイケル・ジャクソンのデビュー前7インチ・テスト盤に関して

のInstagramへの投稿)

昨年10月の買い付けで発見し、購入が決まった瞬間「何かとんでもない発掘をしてしまった」と思った。
これはデトロイトのモータウン・ミュージアム、もしくはハードロック・カフェなんかに展示されている級の品物ではないか?という事がすぐに思い浮かんだ程だ。

8歳のマイケル・ジャクソン

馴染みのディーラーから購入したわけだが、ディーラー氏曰く、「近所のプレス工場が閉鎖する際に、買取を依頼され、買い取った大量のレコードの中に紛れ込んでいた」といった具合で出てきたレコードだそうだ。つまり1968年に製造され、2016年まで表に出る事はなかったという事だ。そのディーラーがファースト・オーナーで、運よく僕がセカンド・オーナーとなったわけだ。(そのわりには盤面に傷が多いが、プレス工場内で、物を動かしたりする途中で傷が付いていった可能性がある)

絶賛Calの夕暮れ時① #アメリカ #losangeles

Night Beat Records – Jamesさん(@nightbeatrecords)がシェアした投稿 –

その後ロサンジェルスに行った時に、ロック&ポップ・セレブリティーのレア・グッズ判定に明るいロッカウェイ・レコードの親父さんに見せて相談したが、「本物だ。SPECIALTY工場のレーベルは間違いない」と判定してくれた。但し、その親父さんの証言を正当とする根拠は示せないが、鑑定のプロが見て、本物であるだろうという証言を得る事が出来たという状況だ。僕も一応中古レコードを扱うプロとして本物であると信じているし、そもそもこの偽物が作られた可能性は非常に低いと考えている。

The Jackson 5「Big Boy」

1968年にインディアナ州ゲイリーが所在のSTEEL TOWNという↑このレーベルからリリースされる事になるシングルだが、本プレスをする以前のテスト・プレス盤は貴重だ。

アセテート盤(Acetate disc)は、(アナログ式の)円盤録音において、レコードの生産の前段階に使用された参照用のオーディオディスクである。

アセテート盤は、録音された音が最終的にどのようにレコードに移されるかを決定する際に重要である。例えば低音のボリュームを変更するなどして、マスターディスク(金型)を作るひとつ手前の段階で参照するために作られる。

また、安価で素早く、高音質で制作できるため、プロモーション用の盤として宣伝目的のためにも利用された。アセテート盤は、後に全盛となる塩化ビニール製のレコードよりも強度が弱く、湿度や経年変化により表面剥離などが起きやすい。また再生回数にも制限があった。後の主流となるビニール盤が登場するのは終戦後暫く経つ1950年代のことである。

アセテート盤は現在でも、DJやプロデューサー、コレクターのためにダブ・プレートとして制作されている。実際には、アセテート盤はニトロセルロースでコーティングされたアルミニウム盤であり、多くはアセテートを含んでいない。

テープレコーダーが戦後に普及するまでは、大掛かりな光学録音(映画のトーキー)や開発途上だった磁気録音と比べると(テープレコーダー#歴史)、日本では容易に使用できる唯一の音声記録媒体であり、二・二六事件での電話会話や終戦時の玉音放送など、有事の音源もアセテート盤での録音が残されている。

Wikipediaより引用

アセテートやテスト盤は、時折とんでもない値段に化ける事がある。プロモ盤/DJコピーも同様に、ストック・コピー(一般的に商品として市場に流通した盤)以上の高値を付ける事があるのが、ヴィンテージ・レコードの世界では今や常識となっている。

理由は単純で、アセテートやテスト盤は明らかに小枚数、もしくは一枚のみしか作らなかった可能性が高いので、レア度/希少価値はずば抜けて高いと評価されるからだ。

(シンシナティーのKINGレコードや、デトロイトのMOTOWNレーベル等は、ある程度の枚数のテスト盤を作って、近所のクラブやラジオでプレイしてから、聴衆の反応を見てから、本プレスの枚数を決めたり、本プレスをしなかったりという事を行っていた会社もあるが、まぁ特殊な例といえるだろう。)

ちなみにエルヴィス・プレスリーの場合

マイケル・ジャクソン級の有名人で、デビュー前のテスト盤が市場に出た例がほとんどないので比較が難しいが、記憶に新しいところでは、2015年の1月にエルヴィス・プレスリーのアセテート盤が競売にかけられた。そこでの最終落札価格は、予想価格の1万ドルを大きく上回る、なんとUS300,000万ドル(おおよそ約360万円)だった。この曲自体は古いアセテート盤だし、未発表曲なので、今回発掘した物と比較にならないかもしれないが、この手のレコードは、こういった希少価値を重視される場合があるという例としてご理解いただけるはずだ。

B面のレーベル・スキャン

もはやレコードを売るというレベルではない値段であると理解はしているが、今回、以上の様な条件を精査し、決定した価格が今回販売した価格である。

世界のマイケル・ジャクソン・フリークの熱狂ぶりは凄まじい。

博物館に収蔵される「骨董品」的な価値がある商品である、という事をご理解いただける事を願う。

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